BVS5000は米国Abiomed社により開発された空気駆動式の補助循環装置である。血液ポンプは体外に設置され、急性期にのみ使用されるタイプに属し、使用中患者は臥床したままの状態に限定される点が他の左心補助人工心臓(LVAS)と異なる。2個を並列に使用することにより両心補助が可能であり、実際にも両心補助の形で用いられることが多く、このことは成績を向上させる一因となっている可能性が高い。
血液ポンプは流入部、血液チャンバー、流出弁が一線に並んだ構造となっており、システムとしての特徴は血液ポンプの流入側に容積可変の血液チャンバーすなわちこれを心房部とみなすと実際に駆動する
チャンバーは心室部とみなすことができることである。
また流入・流出部には各々Abiomed社によって開発されたポリウレタン製の人工弁が置かれる。
1991年に米国FDAより開心術後急性心不全への適用が認可されて以来、心臓移植後急性心不全や回復が見込める急性心不全への適用が拡大され、現在は米国内だけで約500施設に導入され、5,000例以上の症例に用いられている。わが国では我が社が輸入販売を行っており、2001年に医療用具として認可され同年に保険適用されている。
尚、承認取得後現在までの間、本邦において約100例の実績がある。
このポンプの特徴は落差脱血であり、また操作が簡便なことにつきる。プライミングボリュームが大きい(660ml)こともあって、抗凝固療法は必須であり、平均使用期間が約10日であるなど急性期心不全に限定されるものではあるが、拍動流を提供できる血液ポンプとして使用されている。
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